仕事におけるモヤモヤとの向き合い方:インターンシップ・ブログ

SSHPを終了して社会人になった方々に近況をお伺いすることがあります。

業種も規模もバラバラですが、なんとなく「モヤモヤ」するものがある、という点で共通しています。

状況がよくなることを心から祈りつつできる限りのアドバイスをして、霧が晴れたらいいなぁと思うわけですが、その一方で、モヤモヤは至極自然なことだとも思っています。

逆に「絶好調です、完全無欠です、一生これやり続けます」なんて言ってる人が居たら、身を挺して警告したくなるところです。

なぜかというと、タイトルのとおり、仕事をしている限り、モヤモヤした気分が綺麗さっぱり吹き飛ばされて、その状態が続くことはないからです。

モヤモヤの種類

ひとくちに「モヤモヤした気分」といってもそれぞれです。

人間関係

一番多いのは人間関係のモヤモヤ。これはあまり解決が望めません。

人間関係においては、すべてがイレギュラーで、すべてが特殊だからです。いや、まとめると一般化できるのですが、個々人は自分の例を特殊と思いがちです。

人はそれぞれの正義をもっていて、その定義はバラバラです。「残業してでも会社に貢献したい」人と「定時帰宅で趣味が命」と思っている人では、掲げるルールが違いすぎて、平行線のままです。

ここまで差異が明確まだ良いのですが、若手のうちはそれもままならないです。

自分の人生の軸をこれから決める人が多いからです。自分の核になるもの・・・信念と言い換えてもいいのかもしれませんが、それが未完成な人の対応は場当たり的で、パターンが読みにくくなります。平たくいえば「あのときはこう言ってたのに、話が違う」という状況に陥ります。

また、心に引っかかるもポイントの基準も違います。年下の上司に指示されることが我慢ならない人もいれば、平均以下の評価に耐えられない人もいます。ちょっとした言葉のあやが内戦につながることもあります。

苦手意識や嫌悪の感情が少しでも出ると、それに塗りつぶされます。あっという間に。ネガティブな感情はとても支配的です。

手っ取り早い解決法があるとすれば、「あいつは好きじゃないけど、でも人間いろいろだから」と仏になることです。人を変えることは難しいから、自分が変わる。

まぁ、これができれば楽になるのですが、できないから悩んでいるわけで・・・。

仕事内容がつまらない

やってる仕事がつまんない。

今やってる業務がつまらないという声もあれば、会社の事業そのものに情熱が持てない、という人もいます。

前者の場合は上司に掛け合う、後者の場合は会社を移ることで解決されますが、そんなことができるものならやってることでしょう。

やっていない理由は、以下に続きます。

力不足

あえて3番目に持ってきましたが、これこそがすべての根源です。

モヤモヤしている最大の理由は、あなたに実力と魅力がないからです。身も蓋もなくてすみません。

誰よりも早く・美しくコードが書ける人や、1000人の営業の中でダントツの数字を出す人は、組織の中で融通を効かせることができます。

上司に意見できないのは、説得力をもたせるだけの数字(実力)や、可愛がられる関係性(魅力)を持っていないから。

会社を移れないのは、違う業界に受け入れられるスキル(実力)や、スカウトされるだけのアピール(魅力)を身につけて(発して)いないからです。

力こそ全て、とまでは言いませんが、力無い者は、声を上げても無視されるのが現実です。

力を付けた、その先にも?

では、力をつければそれで万事解決するのか?

一時的にはクリアされるかもしれませんが、長い目では、そう単純は話ではありません。

望んで焦がれて、ようやくトップの実力を身に着けると、人は物足りなさを感じ始めます。

今の仕事がバリバリこなせるようになると、「より大きく」「より難しく」「より条件の良い」未来の可能性を模索するようになります。身近にライバルが居なくなると、外に目が向きます。

僕の個人的なことを例に出しますと、最初はスタートアップ周りの調査をしているだけでした。次第に自身もスタートアップに参加したり、シード投資にしたりと、範囲が広がっています。(念の為言っておきますが、調査がつまらない、というわけじゃありません。)

もっと身近な別の例を出します。

高校生のときに欲しかったバッグががあって、でもお金がないから諦めて、大学に入ってバイトしてお金が溜まって、ふとお店でそのバッグを見かけたけど、実際手に入るようになったらそれほど欲しくなかった、的なことありませんか?

逆にわかりにくかったらすみません・・・話を戻しましょう。

いやいや、部署で(あるいは会社で)一番だったらモヤモヤはない、それでいい、と思う人もいるかもしれませんが、これも持続しません。

立ち止まることは相対的な後退だ、と言われますが、実にそのとおり。

同僚に追い抜かれることになりますし、もしそうならないなら、会社そのものが市場に食われます(圧倒的な特権や資本を有しているのでなければ。)

モヤモヤに対応するには

そんなこと言ったらモヤモヤはずっと残り続けるのか、という疑問が残ります。

はい、そのとおりです。長期的に見て、仕事におけるモヤモヤが消えることはない、と考えておくべきです。個々に見ると解消されるものがあるかもしれませんが、形を変え、対象を変え、きっとモヤモヤは存在し続けます。

消えないけど、やっかいなモノなのであれば、付き合うしかありません。「排除すべき敵」とみなすのではなく「共存する気難しい隣人」くらいに思ったほうが良いです。

僕は梅雨が苦手です。洗濯物が乾かないし、低気圧で体調が不安定になります。かといって、僕個人の力で梅雨を排除することはできません。

だから付き合います。洗濯物問題は、除湿機を購入して対応しました。後者についてはよりやっかいなのですが、最高の方法は「自ら遠ざかる」こと。例年梅雨時期には、梅雨のない国に出張しています。今年はそれができそうにないので、整骨院に通って体質改善を図っています。

狙って実力を身につける

そんなこと、自由があるやつしかできないじゃん、という反論が出そうですね。

そのとおりです、自由を手にしてください。僕のようなライフスタイルを実践している人はまだ少数派だから特別視される傾向があるようですが、誰にでもできます。

とはいえ、会社員として働き始めたばかりの(あるいはこれから働き始める)皆さんにこんなことを言ってもあまり響きそうにないので、僕が強く勧めするのは、組織の中で抜群の存在になるよう努力することです。

会社ではトップの成績を目指すべき:インターンシップブログ

自由になるステップとして会社で努力する、なんて矛盾っぽいですが、実力がある人は、転職なり起業なり、他の道が開かれます。そしてそういう人ほど会社から引き止められるので、待遇改善を交渉することもできます。要は、手持ちのカード(選択肢)が増えるということになります。選択肢が多いほど、自由度が高いです。

さいごに

「実力つけるまで辞めるな」なんて、全然思いません。無駄なことなんて無い、という意見がありますが、しなくてもいい我慢だってあるような気がします。

決定は個人の責任で行うべきです。

僕が言いたいのは、「モヤモヤ」は消えないからうまく付き合ったほうがいい。付き合う自由度を高めたければ実力を身に着けろ、というシンプルな話です。

対処療法っぽいなぁ、と思う人がいるかもしれませんが、それでいいのかもしれません。

振り返ったとき、いろんなことができるようになっているのは事実として残ります。今の「モヤモヤ」と昔の「モヤモヤ」を比べて自分の成長に目を細めるのもアリですし、変わらないなぁ、とフォーエバーヤングするのも悪くないです。

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