「こんなに話したり考えたりした3週間ってない」SSHP6体験記②:インターンシップブログ

第6期生の河合ふみかさんに、体験記を寄稿していただきました。

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早いもので帰国してからもうすでに2ヶ月が経過しました。新学期が始まり、部活も忙しく、SSHPでの経験が心の奥の方に押しやられていってしまうなかで、この体験記を書くことは、私がSSHPで学んだ大切なことを思い起こし、じっくり考える良い機会になりました。

参加理由

私がSSHPに参加した当初の目的は、「挑戦がしたい」「ビジネスを学びたい」でした。コンビニのアルバイトしかしたことがない私にとっては、シンガポールでインターンなんてとても大きな挑戦です。大学に入ってからずっと部活一筋だったので、違う環境に飛び込んで、そんなふうに大きなことを成し遂げたかった。だから参加を決めました。

仕事内容

私はアジアのスキューバダイビングのプラットフォームを築く会社に配属されました。ソーシャルメディアマーケティングについて学びながら、実際にSNSアカウントやランディングページを運用して、日本の人に興味を持ってもらうという仕事内容でした。

1週目はSNSの投稿に用いる素材(写真・動画・ハッシュタグ)集めとメッセージ付けをしました。

素材選び、メッセージ付けで一番大事なことは、見てくれる人の「共感」です。単に自分が気に入ったものを投稿するだけではダメで、スキューバダイビングが好きな人、やったことない人、やってみたい人、それぞれ見てくれる人の心に響かせるものでないといけないのだと学びました。例えば、誰かがサンゴに触っている写真はダイバーの怒りを買うから良くないとか、ハッシュタグで「#祝日」ってつけると休みの日にどこか出かけたい人が興味を持ってくれそうとか、いろいろイメージを膨らませながらやりました。

2週目は実際に投稿しました。自分たちの投稿にくるコメントやいいねの数に一喜一憂しました。さらに、日本語版ランディングページも作成しました。

ランディングページとは、1ページに完結していて、ページに来てくれた人の興味を引き、申込みフォームから登録してもらい、コンバージョンを獲得するページのことです。すでにある英語版のものを日本語に翻訳してデザインをちょっと変更する作業でしたが、とても大変でした。英語を直訳してしまうと日本人にとっては感じが悪かったり胡散臭かったりする訳になってしまいます。ここでも意識したのは、やっぱり「共感」でした。どうしたら日本人にも興味を持ってもらえるのだろうか、と試行錯誤しました。

3週目は2週目の投稿のリーチやアクティビティを分析し、その結果を受けて、投稿を工夫しました。

例えば、Twitterでハッシュタグに有名人の名前を入れたり、Facebookでスキューバダイビング関連のグループに投稿したりするとリーチ数が増えました。自分たちのアイデアが実践でき、結果がついてくるのがとても嬉しかったです。

正直なところ、最初はソーシャルメディアマーケティングなんてピンと来なかったけれど、色んなツールやテクニックを教えてもらううちに、また、投稿を見た人からの反応がある喜びを知るうちに、「3週間は足りないな」「もっと学びたいな」と思うようになりました。

学んだこと

学んだこと、多すぎて全部は挙げきれません。だから、私が一番苦戦したこと1つだけ挙げます。それは、コミュニケーションです。仕事を通してのみ学んだのでなくSSHP全体を通して学びました。

私は人とコミュニケーションをとるのが苦手です。英語以前に、人と話すのがそもそも苦手なんです。自分の意見を問われても、すぐに言葉にして答えられなかったり、考えが浮かんでこなかったり。SSHPのメンバーは、そんな状況になっても私が何か言うまで辛抱強く待ってくれました。思考過程とか伝え方とかもみんないっぱいアドバイスをくれました。こんなに話したり考えたりした3週間ってないと思います。時間がかかってしまっても拙くてもまずは伝えることからだなと思いました。

これから

何か新しいコミュニティに入りたいです。初めての人とコミュニケーションを取ることになるから。出来ればアルバイト以外で働きたいです。インターンシップがしたい。アルバイトよりも自分の意見やコミュニケーション能力が求められる環境に身を置いて、苦手を克服していきたいです。

3週間、短かったけど参加して良かった。普通に過ごしていては会えなかったであろう色んな人から色んな刺激をもらいました。ありがとうございました。これからはそのもらったものを活かして頑張りたいと思います。

コーディネータ後書

SSHPの参加者には賑やかな人も、静かな人もいます。河合さんは、これまでの参加者の中でも格別にシャイでした。

誰でも意見や思うところはあるものですが、表に出すのが苦手な人もいます。

厳しいことを言えば、表に出ない意見は、他人にとってはゼロと一緒です。察してくれる、とは思わないほうがいいです。特に海外では。

だから、SSHPでは皆が口を開かざるを得ない時間を設けて、言い終わるまで待つ、というスタンスをとります。

河合さんにとってはきつい環境だったと思いますが、自分の頭の中にある思いを説明するに慣れて、徐々に、しかし確実に上手くなるのを目の当たりにして、嬉しかったです。

特に苦手なことは、継続しないと後退するのが早いです。思い切り自分を表現できるような新天地を見つけられることを願っています。

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学生向け海外インターンシッププログラムSingapore Startup Hack Program (SSHP)
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