曖昧な質問に答えるためのプロセス(インターンシップブログ)


Q. インターンシップは何のためにあるの?

Prepared Slides代表の高田です。海外調査や企業アドバイザリーをしています。縁があって海外インターンシップ事業を展開することになったので、事業者としてインターンシップにまつわる考えを複数回に分けてまとめることにしました。調査の仕事をしているので、「考える」というアナリストとしての基本動作を絡めながら書きたいと思います。

質問の背景や真意を理解する

冒頭の質問に対して「就職のため」という解答が多数派です。社会人になる前段階・学生という立場の方々にとって、インターンシップは働くという経験と、企業を知る機会を与えるものです。 ただ、全ての人に当てはまるわけではありません。

「採用のため」という答えも多いのではないでしょうか。インターンシップが成立すためには受入れ先が不可欠。大学生と接点を持つ機会であるインターンシップは、良質な学生を採用したい企業にとって重要イベントはです。

大学関係者であれば「学業実践の機会創出」という声が上がりそうです。大学では多くを学びますが、学びっぱなしでアウトプットする機会に欠ける現実があります。お客様である学生の意識をつなぎとめるためにも、あるいは就職率を向上させるためにも、大学側は学生にインターンシップを推奨しています。

このように立場が違えば、目的も異なります。インターンシップとは?と聞かれても、文字通り漠然としてしまうわけです。このような大きな質問に答えるるためには、まずは回答の選択肢を把握して、絞り込む必要があります。今回の場合、以下のように進めることができます。

1.文脈(状況)を考える

友人と雑談しているのか。親と将来について議論しているのか。OBや先輩に話を伺っているのか。「だれが質問しているか」と言い換えてもいいかもしれません。文脈がわかれば、質問者の目的を特定できます。
具体的なアウトプット:状況・質問者と・質問の意図を書き出す

2.プレイヤーと関係性を書き出す

背景や真意を理解するには、誰が関わっているかを考えるべきです。インターンシップにまつわるプレイヤーをリストアップしてみましょう。まずは学生・企業が不可欠要素。次に、学生の所属機関である大学。 その上で、関係性を考えてみましょう。図にすると視覚的に理解しやすくなります。
具体的なアウトプット:主要関係者と関係性を図解 ISPlayer

3.それぞれの動機を書き出す

箇条書きから始めます。ここで大切なことは、それぞれの立場から、目的を書き出すこと。大学であれば、大学の運営者、受入企業であれば人事や事業部になったつもりで考えること・・・。書きだした後で、整理します。以下、網羅的とは言えませんが、一般的にはこんなところでしょうか。
具体的なアウトプット:図解の下にそれぞれの目的を記入 ISPlayer2

4.答え(ストーリー)を作る

ここまで考えて、はじめて話しをつくりを出せます。 質問者とその目的を意識しながら、考えてみましょう。以下は僕の実例です。

ケース①
質問者:◯◯政府大使館職員
文脈:支援をお願いするために訪れた最初のミーティングで頂いた質問
回答:◯◯国の企業に対し、遠いが魅力的なマーケットである日本を見るきっかけを作るため

ケース②
質問者:海外インターンシップ参加候補者(学生)
文脈:プログラム説明会で頂いた質問
回答:慣れない外国語環境で、仮説検証を繰り返す経験を身につけてもらうため

ケース③
質問者:友人
文脈:居酒屋で雑談中に
回答:面白い新規事業の試み

 

・・・3で書きだした動機があまり活かされていないことに気づきましたか?理由は、僕の立ち位置にあります。弊社Prepared Slidesは、学生・受入企業・大学のいずれにも属していません。しかし部外者でもありません。第4のプレイヤー=仲介企業に該当します。なので、弊社として業界を俯瞰すると、以下のような図になります。 ISPlayer3

本当はもっと複雑です。大学をパートナーにしてインターン候補を斡旋してもらったり、◯◯大使館が協賛ということになれば、アイコンや矢印が更に増えます。 僕にとってのインターンシップとは、面白くて工夫の余地にあふれた事業です。皆さんにとってインターンシップとはなんですか?自分なりのストーリーを考えてみてください。