大学生が英文履歴書を作る上で注意すべきこと:インターンシップブログ

以前、大学生向けのコンテンツとして、英文履歴書(レジュメ)と志望動機(カバーレター)の作り方について書きました。

英文で履歴書・経験が足りない大学生はどう作る?:インターンシップブログ

おかげさまで、たくさんの方にアクセスして頂いています。

さて、SSHPを含め、これまでに数々のレジュメを拝見し、軽めの相談を受けてきました。

中身について深く追求したことは、ほとんどありません。日本人学生のレジュメをしっかりブラッシュアップしようと思えば、詳細な個人面談が必要になりますし、ターゲットになる企業によって書くことだって変わると思います。

DL可能なテンプレートを公開し、書き方を説明し、中身について突っ込まないのであれば、はたして僕は一体何をしているのかというと、最低限の手直しをしています。

内容以前に、これやっちゃうと、足元見られて相手にされないかも、という状況を避けるためのアドバイスをしています。

何をミスるの?と思われるかもしれませんが、大体みなさんほころびがあります。

ということで、僕がこれまでに指摘させて頂いたポイントをまとめます。お役に立てば幸いです。

書式を統一する

前回のおさらいです。

読み手のことを考えたレジュメを作って下さい。その第一歩は、「目にやさしい」書類作りです。

  • ページ数は多くても2ページまで
  • 凝った装飾は避ける
  • 色は使わない(どうしても濃淡を付けたければ、黒と灰色で調節する)
  • 本文フォントサイズは11~12(印刷しても読みやすい)
  • フォント種類はTimes New RomanやArialなど見慣れたものを使う
  • 行間は開けすぎても詰めすぎても読みにくい
  • 書式・段落・箇条は端をそろえる

最後に書いてあるとおり、なにごとも「揃える」。ここを意識してください。

揃ってない例:

一部フォントが違うと、非常に目立ちます。

文章の頭が揃っていないと、目立ちます。

箇条書きのポチの大きさが一定でないと、散らかって見えます。

箇条書きで文章として簡潔させないなら、ピリオドは不要です。さらに、ピリオドがあったり無かったりすると、目に優しくないです。

ことばのフォーマットを統一する

「読み手にやさしい」書き方の続きです。

原則として覚えておいてほしいのですが、自分の性質を表すときには形容詞で。自分の実績を表すときには主語を抜き、動詞の過去形から書き始めます

最上段のプロファイルは自分の性格を表すので、形容詞なっています。3つ目は形容詞句になっていますが、形容詞にちがいありません。

実績については、過去形で書いています。

フォーマットが揃っていない例を出しますと。

シンプルで、一見良さそうですよね。でも、日本語で考えてみると、どうでしょう。

  • 負けず嫌いな(形容詞)
  • 好奇心旺盛な(形容詞)
  • 柔軟に対応する(動詞)

最後だけちょっと仲間はずれな感じになってしまいます。Competitive, Curious, Flexibleと表現すればフォーマットが統一されます。シンプル過ぎると感じるかもしれませんが、違和感は消えます。

揃えるのは、レジュメに限らず、箇条書きの鉄則です。文章(主語+動詞)、名詞、動詞、形容詞・・・いろいろありますが、基本は揃えてください。

ところで、時制について、今やっているアルバイトやサークルはどうするのか。ルール化してみました。

  • 昔のポジションの内容・実績について・・・過去形で表現。
  • 今のポジションの過去の内容・実績について・・・過去形で表現。
  • 今のポジションの進行の内容・実績について・・・現在形で表現。

言い換えれば、今取り組んでいること、普段やっていることは現在形で書き、既にやっていないことは過去形で書きましょう。

避けるべき表現

レジュメは、自分の強さを見てもらうための書類です。なので、以下のような表現は避けましょう。これまでに見かけた例を御覧ください。

否定的な表現

“I hate losing.”   (箇条書き単体で)

「負けず嫌い」であることを書きたかったのだと思います。が、なにかの文脈中ならともかく、単体では否定の感が強すぎます。日本語では普通であっても、英語であれば、肯定的な表現に変換して下さい。この例なら、competitiveでいいと思います。

誤解されやすい表現

“I am a hard worker about the things I’m interested in.”

「自分が興味の湧くことには一生懸命になれる。」とても正直です。

ただし、これは「興味ないことには真剣に取り組めない人」だと判断される可能性があります。

詳細に自分を表現するのはプラスになりますが、内容によってはマイナスになりえます。

不適切な表現

少し英語に自信がある人のほうが、かえって陥ります。

“…it s**ks if people don’t learn  about other cultures.”

カバーレターで頂いた一節です。伏せ字にしましたが、s**kは放送禁止用語です。気心知れた間柄ならともかく、採用担当者に対する単語としては、マズいです。一発不採用です。

“…I ain’t no good at English.”

ain’tは完全にスラングです。ain’t noはラップやヒップホップなどで仕入れた知識だと思いますが、フォーマルで使うのはダメ。不採用に近づきます。

こんなにあからさまなスラング使わないよ、と高をくくっている人のために、もっと頻繁に発生して、かつ見過ごされがちなケースを紹介します。

“I played piano till I was 15.”

「15才までピアノを」していました。

文法的には問題ありません。しかし、tillはフォーマルな英単語と見做さないひともいます。特にレジュメや報告書など、オフィシャルな文書では、untilを使います。

“Students had better be aware of the difference.”

「生徒は違いに気づくべきだ」と、うん、なにか分かりませんが、主張していますね。

had better は、〜すべきと習った人もいると思いますが、英語ではなかなか強烈な表現です。ニュアンスの説明が難しいのですが、「・・・しないと、さもなくば・・・」みたいな、すこし脅迫的なイメージがあります。

とはいえ、”I had better study tonight or I will fail the exam.”など、カジュアルに使うときもあるのですが、注意すべき表現ではあります。

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いかがでしたか?せっかく作るのであれば、ちゃんと内容をみてほしいですよね。そうはならないための注意事項でした。

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↑からサンプルをダウンロードできます。

カバーレター(CV)について、合わせてどうぞ。

カバーレター(Cover Letter)って何?レジュメ(resume)じゃないの?:インターンシップブログ

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