寄稿:「口に出す」から全てが始まる。~挫折と共にMARCHへ進学が決まったあなたへ

本エントリーはSSHP第3期研修生であり、現在明治大学4年生、2018年4月から総合商社で働くことが内定した湯谷亮介さんによる寄稿ポストその2です。

経緯についてはこちらをご覧下さい

第1回はこちら:

寄稿:「ここは僕の居場所じゃない」から抜け出し、“考える”人になろう。~挫折と共にMARCHへ進学が決まったあなたへ

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前回は“考える”人の話をしましたが、今回は「口に出す」をテーマに書きたいと思います。

僕は大学一年生の頃から現状をどうにか変えたいだとか、すごいと言われる先輩のようになりたいと思っていましたが、具体的に何をしたら良いのかが分かりませんでした。

その結果、目の前のことに収束し、目指す自分に向っているのか分からないまま時間だけが過ぎていきました。

海外で起業、20カ国以上のバックパックの経験など、すごい先輩の話は大変興味深く、目標になりました。ですが、それは先輩が訪れたチャンスを掴み取ったものばかりで、当然ながら僕に真似はできません。先輩自身でも今ゼロからやれと言われれば、同じことはできないと思います。

では、どうすればいいのか。心がけるべきは「口に出す」ことだと思います。

明確でなくても、想いを口に出してみる

「自分のやりたいこと」を口に出す。これは思っている以上に難しかったです。実際に自分のやりたいことを真剣に考えてみても、よく分からないのです。あれもこれも必要な気もすれば、実はもっと必要なことがあるのではないかと躊躇ってしまう。

そんな時、僕はゼミの初めての合宿で先輩に、「自分に今足りないものが何かは分からないけれど、なんか足りないんです」と伝えました。初めて心のモヤモヤを口にし、そこに直接の答えはもらえないのを分かっていて、相談したのです。

すると先輩は「いいねぇ」と言いました。普段はふざけている先輩も真剣な顔で将来の相談に乗ってくれました。そこで紹介されたのがSSHP*という海外インターンシップ・プログラムでした。SSHPから自分の人生は大きく変わり、今があります。

というものの、必ずしもSSHPが現状を打破するのに最適だと言っているのではありません。海外でインターンシップをするだけなら他にもたくさんありますし、別の道だってあります。

要は、「自分のやりたいこと」なんて、目的が定まってない段階で不明瞭なのだから、「今の気持ちを口に出す」ことが重要だということです。

自分の友達だけでなく、身近な尊敬する“先輩”に話してみて下さい。まとまってないからまだ話せないと遠慮する後輩を最近見かけましたが、それは良くないです。

自分の悩みはおそらく、同じような意識のコミュニティに属する先輩であれば、経験しているはずです。何かきっかけを掴むために、まず自分の中から想いを外に出してみましょう。

*SSHP: Singapore Startup Hack Program:Prepared Slides合同会社が主催する大学生向けの海外研修・インターンシップ・プログラム。過去5回開催されている(2017年9月現在)

いろんな場で発信する

人間にとって最強の武器は、人との繋がりだと思います。

その繋がりというのは、ただ顔が広いということではありません。

「この人のために何かしてあげよう」と思ってもらえる人が、どれだけいるかということです。

そんな人を増やすためには、まず自分の意見を間違っていても、しっかり持つ必要があります。(これは前回の“考える”人を目指せば、おのずと見えてきます。)その上で、色々なコミュニティで想いを発信します。

すると、「そういえば、この話あいつ興味あるって言ってた気がする」と、先輩や友達が別の場所で仕入れた、挑戦する機会や人と会う機会を段々と紹介してもらえるようになります。

僕も、SSHPに参加する前から「帰国後は長期的な事業を立ち上げる経験をしたい」と周りの人に話していました。結果、帰国後にシード段階のスタートアップを良く紹介していただき、貴重な経験をさせてもらいました。

よく友達に良いインターン先ない?とかオススメのバイト先ない?など聞かれることがありますが、急には降ってきません。当然、公募しているものの中から見つけるのも経験上難しいと思います。

だからこそ、いきなり良い機会を手に入れようとするのではなく、自分が属するコミュニティ全てで、自分の想いを発信してみて下さい。

自分の発言に責任を持つ

先輩や友人から機会を紹介された後、最も重要なのは「興味がある!やりたい!」と言った自分の発言に責任を持つことです。

紹介先での好評価は、次に繋がります。

当然、他の活動やバイトとの両立が非常に難しくなる場面もあります。そんな時は、受験に失敗したあの日の気持ちを思い出して下さい。「次こそもっと頑張ってみせる、結果出してやる」そう思った人は多いと思います。

“次こそ”のタイミング、それがその時です。

睡眠削ってでも、四六時中課題をやってでもいいので、そのチャンスに食らいつきましょう。そんな頑張っている姿を誰かが見ていて、また次のチャンスが舞い込んできます。

僕自身、ゼミの研究活動とスタートアップでのインターンが重なった時期は本当に大変でした。ですが全てをやり切った時、大きな自信が付き、気づくとあんなに入学時に気にしていた学歴も、ほとんど気にならなくなっていました。

想いを発信した後の頑張りどころ、覚えておいて下さい。

まとめ

前回の“考える”人に引き続き、今回はその自分の想いを発信し、やり抜く重要性を書かせてもらいました。こんなに色々書いていますが、1年生の時は僕もテニサーとバイト三昧で、2年生になってからも失敗ばかりで、周りの人から支えてもらってばかりでした。でも、その多くの失敗の中で「これは良かったな」、「ここはターニングポイントだったな」と思う話をここに書き残しています。

なので、まずやってみて失敗して、それでも粘り強く続けてみて下さい。心から応援しています。社会人になってからも、これを読んだ人が連絡くれたら僕はいつでも相談に乗るつもりです。

そんな訳で次回は、想いを発信してやり抜くにあたり最も重要な、「悩む前に行動してみる」という僕の大学生活のテーマにもなった話を書きます。

大学1年生時の湯谷さん

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SSHPコーディネーター後書

何でも上手くやれるにこしたことはないですが、上手くやりたいと思い過ぎて脳がストップをかけてしまい、結局なにも出来ないまま、という人は少なからずいると思います。

なにか悩んでいるなら、とりあえず先輩に相談する、というのはありかもしれません。

先輩の価値は、後輩が思い悩んでいる多くのことを既に経験していることにあります。なので、自分がうまく言語化出来ない悩みをクリアにしてくれて、さらにヒントやチャンスを与えてくれるかもしれません。

まずはゼミ、アルバイト、サークルなどの「憧れる先輩」から始めるといいと思います。年齢が近いとアドバイスも身近で実践的なものになりやすいから。

好機は偶然ではありません。張っておくことが必要なのです。

セレンディピティは、考えながら動く者に訪れる(インターンシップブログ)

アドバイスに沿って行動すると、最初は真似っぽく思えてしまうかもしれませんが、心配しないでください。かりに真似から入ったとしても、誰かのコピーをし続けることはできません。そして考えながらやっているうちに、あなたのオリジナルになります。

湯谷さんは、それを体現してきたようです。

 第3回ポスト

寄稿:「悩むより、まず動く」~挫折と共にMARCHへ進学が決まったあなたへ