寄稿:「悩むより、まず動く」~挫折と共にMARCHへ進学が決まったあなたへ

本エントリーはSSHP第3期研修生であり、現在明治大学4年生、2018年4月から総合商社で働くことが内定した湯谷亮介さんによる寄稿ポストその3です。

経緯についてはこちらをご覧下さい

第1回・第2回のエントリーはこちら:

寄稿:「ここは僕の居場所じゃない」から抜け出し、“考える”人になろう。~挫折と共にMARCHへ進学が決まったあなたへ

寄稿:「口に出す」から全てが始まる。~挫折と共にMARCHへ進学が決まったあなたへ

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考えなしの行動は時間を無駄にするとよく言います。

実際、就活でも「それは何を目的にやったの?」ということがよく問われます。

大学生になると、高校時代までと比べて自由に使える時間が本当に増えます。時間割の組み方によっては、毎週4連休なども余裕でできます。

自由な時間をただ過ごすだけではもったいない。だから多くの人は、より有意義に時間が使えるように、行動に起こす前に、そもそも始めるべきか悩みます。僕も最初のサークル選びを含め、選択肢を多く与えられた状態になると悩んでいました。

でも、現状で壁に直面している、次に何をすれば良いか分からない場合、「悩む」ことは結果として一番もったいないことなんです。

「悩む」と「考える」は違う

僕がここで一番伝えたいことは、思考の転換です。

具体的には、正しいステップを踏み外さないように選んで進むやり方から、やってダメなら考えるやり方への転換です。

誰しも良いバイトで長く続けたいとか、長期インターンなどは一度始めたら辞めにくいとか、身の振り方をすぐには決めにくいと思います。

確かな評判であったり、高い時給であったり、「これだ!」という確信を求めるために時間をかなり使ってしまう人が僕も含め周りも多かったです。

仮に一歩踏み出したとしても、以下のようなパターンにはまってしまいます。

家庭教師の時給高いらしいよ?

え?マジ?そしたら、登録してみるわ

(登録後)マイページから何件も応募できるのねぇ。ひとまず一件申し込んでみるわ

相手先とマッチしないor時給は少し高いけど思ったより日数入れない

家庭教師はやっぱり合わないのか?

またバイトに迷う。

新しいことを始める場合、一個ステップを進むと多少の満足感が生まれ、やった気になります。そしてこの家庭教師のケースも、一件の応募でやった気になり次の一歩が億劫になり、「自分は今何を目的としているのか」、「本当にこれでいいのか」などを悩み始めて躊躇っている典型です。

これは、“悩むこと”が行動を制限していると僕は思います。

一回バカになったつもりで、やり込む

先ほどの例で言うならば、マイページから5件くらい一気に申し込めば良いんです。「そんなに生徒抱えられるのか?」などの悩みは置いておいて、多少の見通し立てたら即行動。一日に複数の生徒抱えてうまく回せば良いのです。

そこで回らなくなった時、初めて“考える”という行動をとります。家庭教師は生徒の人生背負うから軽い気持ちで始められないとか、賛否両論あると思います。でも迷ってやらないより、やると決めて全力で取組んで失敗した方が良いと僕は考えます。大学生ほど自由にリスクが取れて、怒られても許される時期はないです。その全力で考えて取組む中に学びがあります。

僕の友人の話をすると、「長期で海外に行くお金を貯めたい」という想いから、夕方から夜にレストラン、夜中の焼き肉屋掛け持ちで、1ヶ月集中して働き40万貯めていました。そしてそのお金で、アフリカやインドなど3ヶ月以上旅していました。

昼夜逆転になったら身体に悪いのでは?夜中仕事して1限の単位は?

色んな不安や悩みを制して、とりあえずやってみたそうです。以前の記事で僕自身もゼミと長期インターンを同時進行していたと書きましたが、始めた当初は「無理だ」とか「どっちつかずだ」など言われました。けれど、やってみてから決めようと考え、いざ始めてみると活動の中で考えて様々な時間を使う工夫が発見でき、結果やりきることができました。

ここから、「悩むより、まず動く」ことが重要だと学びました。

そしてこれは、僕が大学生活や就活で出会ったすごいMARCH生全員に共通する心意気です。経験を選ばず迷わず、まず挑戦する。

だから、“悩むこと”を減らし、行動してから“考えること”を増やすことを覚えておいて下さい。

価値観はすぐに変わらないが、「行動」は変えられる

では、意識を変えればいきなり明日から「行動できる人」になれるのか?

たぶんそれは非常に難しいと思います。

僕もかなり自分に甘い性格なので、何をやるべきかを明確に理解していても、それを行動にできない一人でした。大学受験の時も、今の時期に何をすべきかを理解しているだけで、実現できず失敗しました。

それを教訓に大学で学んだことは、「思ったその日に0.5でも実行する」ということです。

講演会などで良い話を聞き、明日から実践しようと心に決めて、次の日になるとその熱が冷めて実現に至らないことと同じです。元々習慣化していないことは次の日にやるのも難しいと思います。

だから、まずほんの少しでもその日中にやってみることが重要になってきます。

1週間で10ページ問題集進めようと思うなら、その日の間に3ページはやる。ジムに週3で行こうと思うなら、思ったその日に一回目を消化する。今回の「悩む前に行動する」という話も、今自分にやってみようと思うことがあるなら、アクションをその日中にとる。

その日ほんの少しやる、次の日もほんの少しでいいからやる。最初は簡単に越えられるノルマを設定して、継続の習慣をつけます。そして徐々にその量を増やしていくと、挫折しにくいと経験上僕は思います。

その結果、変わらない価値観に基づく日々の行動習慣に変化をもたらすことができます。

まとめ

今回含め、この3回に渡る記事で僕が伝えたかったこと。

それは、今まで自分が出会った「すごいMARCH学生」および、自分の暗黙知です。

ある東大生は、就活の場でMARCHの学生が実際は本当に優秀なのに、自分を会話の中で自虐したり、腰が低すぎたりするせいで、魅力的に映らないと言っていました。

僕も就活中に体験したので分かりますが、「え?お前明治?…へぇ」という学歴だけで人の見方を変える人に会えば、そんな態度になってしまうのも無理はないです。

でも、最後の最後に差となるのは、「考えて行動してきた数」です。口だけのやつには絶対に負けません。就活に限らず、大学4年間の充実にも、人としての成長にも、これは大きく影響すると思います。

だから、3回に渡って言語化した暗黙知をどうか実践してみて下さい。

今回言語化したことが、「すごいMARCH生」の漏れなくだぶりない特徴かと言えば、そうではないと思います。けれど、多くの先輩、大学の優秀な友達、それを見て学んだ自分も含めて全員に共通する特徴です。

MARCHに挫折して入学が決まっても、可能性はいくらだってある。

それを忘れないで下さい。そして、必要であればいつでも連絡下さい。

ここまで読んで下さり、本当にありがとうございました。

次回からは、“就活”に振り切った話を書こうと思います。。

大学1年生時の湯谷さん

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SSHPコーディネーター後書

僕が独立する時、ずっと同じところに留まらないと決めました。具体的には、1年間の内1/3以上は自宅外(主に海外)で過ごそうと。

といっても旅行好きというわけではありません。むしろダラダラと部屋の中で無為に過ごしてしまいがちな自分があって、しかもそのように過ごしてしまうと心が淀んでしまうことがわかっていたので、物理的に移動することを決めたのです。

経験則ですが、億劫でも動けばワクワクしますし、何かが始まる可能性が高い。考えてみればSSHPも、アドバイザリーの仕事もも、学生支援も、この連載も、面白い案件の多くは連続的な動きのなかで端を発したものでした。

「動く」と「考える」は車の両輪だと思いますが、学生さんの悩みを聞いていると、後者に欠る場合が圧倒的に多い。「下手な考え休むに似たり」とはよく言ったもので、動くと何か見えるものです。

これについては僕も思う所があるので、一本エントリーを書いてみたいと思います。

さて、希望の所属が叶わなかった状況。たとえばゼミ、大学、就職先・・・数え上げればキリがないですが、そのコンプレックス、克服できると断言できます。

湯谷亮介さん、おめでとう。言葉の節々にはまだ抜けきれてない感があるけれど、コンプレックスであったことがどうでもよくなりかけている、そんな感じがし始めているのではないかと思います。次のステージに進めますね。

さて、次は「口に出して、考えて、動いた明大生」がホヤホヤで語る就職活動についてです。

こちらについては僕よりも彼のほうが一日の長があります・・・おたのしみに。