ひとつの英文を100回くらい声に出してみる(インターンシップブログ)


最近はシンガポールでのインターンシップ候補生(=日本の学生)と連日話をしています。彼らがとても心配しているのが英語でのコミュニケーション。英語力はやり方がその人に合っていれば、間違いなく(ある程度までは)伸びますが、彼女・彼らの言い分は「使う機会がない」ということ。確かに日本で学生生活を送っていれば、意識しなければ英語を使う機会はありません。バイト・勉強・サークル活動で忙しいですし。

でも、1日10分・20分の時間の時間を取るだけで結構な練習ができます。

その方法とは、

自分に関係する表現を1日1文書き出して、それを100回つぶやく

というもの。1年間繰り返せば、300表現くらい手に入れられます。くわしく説明します。

1. 自分に関係する表現・単語をさがす

状況は自分で作り出せます。日本語の日常会話で自分が使う表現を英語にする、というものでもいいですし、仕事でつかう業界表現を、ニュースから抜き出すというのもありですね。

僕はシンガポールのスタートアップメディアである”TECH IN ASIA“の記事から気に入った表現や知らない単語をみつけて、文章そのものを抜粋することにしています。

たとえば、インドのスタートアップへのインタビュー記事で、こんな文章がありました。

They (big companies) also have an inertia to move or adopting technology from a startup run by youngsters.
訳:
大企業は若いスタートアップが提供する技術を採用することをためらうものだ

ここではinertia(怠慢・惰性)という単語が物珍しかったので、収集しました。

ちなみに僕が選ぶ基準は、「さらりと使えたらカッコいいのでは」と思える表現や単語です。

2. 文章ごと抜粋する

単語や表現ではなく、文章全体を書き出します。単語や表現は単体でつかうものではなく、文脈のなかで・文章で活かされるものだからです。突然ぼくが”Inertia!!”と叫んだら意味不明で、周りの人にシンパイされることでしょう。それに、inertia単語は怠慢・惰性という意味ですが、この文脈では「ためらい」の意味で使われているようです。

ちゃんと使えるようになるために、抜粋して、書き出すことにします。蓄積です、蓄積。

僕はEvernoteに専用のノートブックを作ってストックしています。

3. ひとりの時間にかこつけて・声に出す

この程度の長さの文章なら、10回くらい声に出せば、短期的に記憶できます。短期的に記憶したら、ひとりの時間を活用してひたすらつぶやきます。状況を思い浮かべながら。自分があたかもスタートアップの経営者で苦労話を語るように・・・例えば「まったく大企業ってのは若造が経営するスタートアップに懐疑的なんだよ」みたいな。

つぶやく状況は、シャワー中がとても良いと思っています。同居人がいるなら、なおさらシャワーがいいですね。1人になれるし、音でごまかせます。

自分の部屋でもいいし、通学路でも、トイレでも大丈夫。自分の場所を見つけて練習してください。

4. 毎日やる

いちにち一文のペースで増やします。慣れてくれば、以前に覚えた文章を組み合わせて、もっと会話らしく工夫することもできます。1年間繰り返すと、300以上の表現が身についていることになります。これはデカい。

ひとつの英文から得られる情報は、沢山ある

They (big companies) also have an inertia to move or adopting technology from a startup run by youngsters.

この一文だけでも文法や、よくつかう表現、文化的な背景などの情報があふれています。例えば・・・

  • 副詞としてのalsoは動詞の直前に使われることが多い
  • inertiaは、可算名詞
  • 〜の技術を採用する(受け入れる)というadopt technology from ~
  • 一般論であれば、technologyは不可算名詞になる場合がある
  • スタートアップが単数(a startup)なのに対して、経営する若者は複数(youngsters)となっています。スタートアップ起業は複数人で立ち上げるケースが多いという業界事情が無意識に加味されています。

ここまで意識できるようになるのはある程度文法の知識が身についてからですが、ケースとして身についていれば、しゃべるだけではなく、書いたり、テストでも役に立ちます。

ながながと説明しましたが、調べるのに10分・声に出すのは「ながら」で10分。あわせて一日20分。投資してみてください。

僕も、もともと英語ができたわけではありません。高校卒業した後、留学すると決めてから、つまり18才からガリガリと始めたのですが、2年後には、アメリカの大学での授業でなんとかなるレベルには達しました。以来・仕事に英語が絡まなかったことは一度もありません。必死にやれば、何とかなるものですね。