参加者が語る海外研修プログラム(SSHP第3期)体験記①:インターンシップブログ

日本の学生インターンがシンガポールのスタートアップで過ごす研修プログラムSSHP。狂騒の第3期が終わって参加者は次のステージに移行したこのタイミングで、参加者の声を掲載させて頂きます。

まずは明治大学経営学部の2年生の湯谷亮介さん。

 

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どんな会社で何をしたのか

私はGametizeという会社で、日本市場に進出することを想定した2つの企画と学生イベントの司会、営業会議への出席などたくさんの貴重な体験をさせて頂きました。

Gametizeという会社はアプリ(ゲーム)を通じて社会貢献することを目的としており、APIを通じたB2Bモデルで力をつけているスタートアップです。

3週間で様々な業務に関わりましたが、大まかには日本向けの英語教育アプリのコンテンツ作成や日本市場の調査と、”Japan pro”という外国人向けの日本のオススメスポットを特集するアプリのコンテンツ企画と作成を行いました。また、地元の中学生20人がGametize社に訪問した時には、スタートアップで働く魅力を伝えたり、実際にある社会問題をテーマにアプリの企画を考えてもらうためのロールプレイングを行いました。

別企画ではインターン先の会社とは別に、Facebookのアジア本部にも訪問させて頂き、興味深い話がたくさん聞けました。業務は毎日10:30-19:30で、業務が終わった後に社員の人達と様々なところに遊びに行ったり飲みに行ったり、大変充実した毎日でした。

なぜ参加したのか

私は大学一年の間、特に不満もなく楽しく過ごしてきましたが、なにか物足りなく感じていて、大学受験に失敗したこともあり学歴に後ろめたさを感じながら、自分に自信がいまいち持てませんでした。大学生活に一貫性を持たせろとか、とにかく一生懸命に何かに取り組めとアドバイスされ、今の自分のままでは様々な面で“足りない”、そして自分がすごいと思う人にいつも「すごい!」と感心するだけで終わってしまうのは分かっていても、何が足りなくて何が自分は一番求めているのか分からないでいました。

そんな時SSHPに出会い、自分の中の何かを変え、自分の将来の指針や“心のモヤモヤ”の答えを見つけるために参加しました。語学留学で海外に出る人や長期留学する人など海外で活動する方法はいくらでもありますが、はっきりとした目的や明確な目標が曖昧なまま短期で留学などをしても、成果が見えず不安でした。しかしSSHPは、インターンという形で、しかも現地の外国企業で雑務などではなく実際の会社の企画や営業に関われる点で非常に魅力的で、帰ってきてからも思うのは自分に実践力をつける意味でもかなり良かったと思います。

なにが出来て、なにが出来なかったのか

現地での自分がメインにやっていた企画はゴールが日本市場への進出であったため、3週間でそれすべてをこなすことは困難でした。そこで、自分でどこまでをゴールにしてどれくらいのペースでこなしていくのかを逆算しました。大まかな目標は決まっていてもそこまでの間に何をしていくのかに関しては自分で社員との会話の中で聞き出したり、時には自分で提案することもありました。実際にアプリの企画に関して、日本人として現地の人が知らない情報を提供したり、デザインを考えたり何度も英語でプレゼンをして相手に自分たちの意思を伝えたり、会社のために動くことは出来ました。

実は、特に序盤は相手の要求を取り違えていたまま作業をしていたり、自分たちの意見(日本人の価値観)をうまく表現できず伝えられなかった場面も多々ありました。だからこそ、毎日自分で小さな目標をいくつか立てて、結果を分析し次の日の業務にその反省を生かすことを繰り返してやっていたために、3週間という短い期間でも非常に充実し得るものを増やせたのだと思います。

なにを学んだのか

SSHPの海外研修を通して、学んだことは本当にたくさんあるのですが、それは大きく分けて3つあります。

1つ目は、何をやるにも結果や目標から逆算して自分の作業の効率化を考えられるようになり、より自分が同時に扱えることが増えました。今までは目の前のことで精一杯で、自分が今やっていることに全力で取り組む方が一番だと思っていましたが、最初に目標を設定しその過程を具体化してから取り組むことで何倍も仕事効率が上がり、一度に様々な方面で同時に作業をこなせるようになりました。

2つ目は自分の武器の強化と弱点の把握です。元々僕は人と話すのが好きで、そこが自分の武器でした。けれどそれは曖昧なものでSSHP3に参加したことによってさらに具体的に会話の中でリードをいかにとるか、自分が言いたいことを伝えるために最適な空気を作るためにはどうすればいいのかなど、考えた話ができるようになりました。弱点も同時に明確になり、話している時に自分の顔が相手にどう写っているか考えられてないことや、自分の中で一度納得した考えは柔軟に変えられないことです。現地の社員との毎日の会話でとにかく試す場がたくさんあったので、自分の弱点にも常に向き合うことができました。

3つ目は人に出会った時に、相手にとっての自分の価値を考えるようになったことです。どんな場面でも相手が自分に何を求めているのかを正確に掴んで、それにしっかり応えることが本当のコミュニケーション能力だと感じました。そして相手にどうしたら一番伝わり安いかを何度も考え、普段自分が日本で会話をする際にいかに遠回しな返答をしていたか、質問の意図を外した返答をしていたかを痛感しました。特に現地では言語も価値観も違うため非常に鍛えられました。

帰国後の目標

私はここから大きく3つのことに取り組んで行きます。

1つ目はSSHP第4期の広報活動をやらせて頂いて、ひとりでも多くの人にSSHPの魅力を知ってもらいたいと思っています。ただ闇雲に広報活動するのではなく、自分の人脈、どんな手段で、大学との提携などゴールから逆算して細かく管理し自分の成果を出したいです。とにかく人に会って自分の強みを存分に生かしたいです。

2つ目は今回のSSHP3でスタートアップの実践的なインターンシップに魅力を感じたので、日本のスタートアップでもインターンを始めます。最初はユーザーの獲得や広告をうつなど、人に“伝える”ことがメインなので学んだことを存分に生かす場として挑戦します。

3つ目は大学のゼミで企業とコラボした学生コンサルのような企画を0から作りたいと思っています。研究の一貫で訪問したシンガポールやベトナムにおいて実際に自分たちで現地の人にアンケートをとるなど、実地調査も含め学生としての立場での最大の価値を出したいと思っています。

こららに加えて毎日続けることは「TED」や独り言で英語の会話を人すら口から出す練習によって英語力の向上や自分の知識付けのための新聞を読むことです。特にこの一年はなりたい自分にさらに近づく色濃い一年にしたいと強く思っています。

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会社メンバーとチームメイトと

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余談ですが彼は帰国後のTOEICのリスニングが100点伸びて、総合で800点台に届いたそうです。いつか追い抜いて欲しいものです。