「1つの投稿を通じて、人と気持ちを共有する」SSHP5体験記④:インターンシップブログ

SSHP第5期が終了しました。参加者の声をお届けします。

過去の体験記一覧は、こちらから。

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佐藤早映。大学2年生です。

なぜ参加したか?

私がSSHPに参加を決めた理由は2つあります。まず初めに英語を使って実務経験をしてみたいという気持ち。アメリカ留学を終えて一年が経ち、自分の英語力を再認識する意味合いも込めていました。二つ目はシンガポールという国に興味があったからです。政治的なシステムも日本と大きく違い、そのシステムの中での経済発展したという事実に興味がありました。悔しいことにグローバル企業のアジア展開の中心は日本ではなくシンガポールが多いと聞いたことからシンガポールという国に惹かれました。

所属企業と担当したプロジェクト

私はDivegraphyというスキューバダイビング、特にアジアの綺麗な海を中心としたオンラインサービス上の旅行代理店で Social Media Marketingの計画、実行、評価を三週間にわたって行いました。

Divegraphy CEOの自己紹介に圧倒される佐藤さん(左)とチームメイト。

私たちに課されたミッションはSocial Media Marketingでした。準備の段階から、なんのためのSocial Mediaなのか、そしてメッセージを大切にすることを教わりました。メッセージとはアカウントをフォローしてくれている人に、自分達の投稿をみて「ここに行きたい」「自分もやってみたい」という共感をもらうためのものです。共感、気持ちでつながることがSocial Media での一番のポイントなのです。気持ちを共有することで、オンライン上でも人との繋がりが増えていくことを実感しました。

すごく基本的なことですが、一番難しかったです。当初私たちは、他のダイビング業界の投稿を参考にし、写真の綺麗さにこだわり投稿の内容を選びました。それはあくまで自分達(日本人、女性、20代前半)の感覚であることに気が付きませんでした。そして結果はあまり良いものではありませんでした。投稿の内容を考える際にあくまで自分達が楽しそう、かわいい、素敵と思うものばかりでした。自分達の主観、気持ちになってしまい、自分達のターゲットに語りかけることを忘れていました。一つの投稿、主に写真、ビデオ、記事を通じて気持ち、共感で人々とつながる難しさ、誰に対してどの気持ちの共感を訴えかけるのかを、明確にシンプルにするという難しさを痛感したとともに、たった一枚の投稿からたくさんの人と気持ちを共有できる嬉しさ、楽しさを学びました。これが、自分が初めて知った違う形での人とのつながり方なのだなと学びました。

見えてきた自分の課題は、ITスキルの向上、その中でもリサーチ、検索も技術であるという事です。人とのつながりの楽しさを見出す一方で、誰に対してというところが明確ではなく、そこのリサーチ不足が今回の大きな反省点となりました。デモグラフィックを強く意識すること、そしてデモグラフィックをつかむための検索技術が大切だなと思いました。

ソーシャルメディア戦略について指示を受ける佐藤さん(左)

自分の中の変化

この三週間で自分の中で大きく変わったことは自分の常識は超えられるということです。初めの一週間ホステルでの共同生活に対して大きな不安と居心地の悪さを感じていました。理由は明確で、今まで体験したことがない環境だったからです。自分の育った家庭環境は父以外に男の人がおらず、男女共同スペースを使う際にかなり躊躇することが何度もありました。また10人の知らない人と同じ空間で寝るというのも初めてでした。これらの環境は自分の中にハードルがあり初めは嫌悪感がつのり、ストレスに思う事もありましたが、いざ三週間終えると意外と平気だったのではないかなとか感じました。生活環境は一つの例ですが、自分の中での常識や自分の限界など環境が変わることでいくらでも変えられることを大きく気づかされました。初めから自分のものさしではかり、出来る、出来ないという判断を下していた自分の考え方が大きく変わりました。

学んだこと・今後について

このSSHPに参加してたくさんのことを学びましたが、参加したことでたくさんの出会い、その出会いから生まれたたくさんの気づきがあったことが何よりの自分の財産です。コーディネーターのヤスさんから頂くアドバイスであったり、世界をフィールドに働いている人の生の声や、シンガポール人のBOSSから学ぶことであったり、仲間と共に頑張ることで互いにアイディアをだしあうことが出来たり、また私には頑張る仲間の姿が一番いい刺激になりました。この出会いがあったからこその気づきを実行に移していくことが自分の次の課題であり、楽しみでもあります。

この三週間の課題であった人との繋がりを強く実感し、SSHPに参加してよかったなと思いました。新しい環境にいくのは少し不安ですが、これからも常にアンテナを張り、いろいろな所に自分の常識にとらわれずに飛び込む勇気をこのSSHPからもらいました。自分の課題を意識しながらこの勇気をもって進んでいきたいなと思います。

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コーディネータ後書

SSHP第5期では、参加者一人一人にValuation Sheetを作ってお渡ししました。自分の持っている強みと、今後の課題をまとめたものです。

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佐藤さんのValuation Sheetで僕が強調した強みは、抜群の固有性です。自分の意見を口語で表現するのが上手く、また固有の体験に基づく発言が多かったので、説得力もありました。ピアレビューで素晴らしい力を発揮する人がたまにいるのですが、チームメイトの中藤さんと補完し合って最高のピアレビューを見せてくれました。Divegraphyチームにはすごくスゴく凄く助けてもらいました。

ニューヨーク市で暮らした経験もあり、比較的英語が堪能な佐藤さんですが、僕が示した努力目標は「英語力の底上げ」です。あえて英語力を選びました。ある程度喋れてしまうと、少々引っかかったり間違ったりしても、その場をやり過ごすことはできます。でも、一旦このレベルに行き着いたなら、次を目指すべきです。主張に説得力を持たせるには、それなりの英語(≒舐められない英語)を目指してほしいと思うのです。

英語にかぎらず、「なんとなく、フワッとできちゃう」自分から、「自信を持って狙いに行く」自分に少しづつシフトしていくんだろうなぁ、と思うし、そうなってほしいと願います。