経験があなたの未来をかたちづくる:インターンシップブログ

2015年、シンガポールでのインターンシッププログラムSSHPを立ち上げて以来、5回目を迎えます。

将来海外で働きたい、英語を使ってみたい、環境を変えたい、起業したい・・・研修生の目的は様々ですが、全ての研修生は経験を求めて僕のプログラムに参加します。世界屈指の起業環境、国際的な雰囲気、アップテンポな職場、熱を帯びた起業家との日々・・・全てが刺激となり、経験になります。

なぜこれほどまでに経験が必要なのでしょうか?経験が大事だと聞かされて育ってきた皆さんも、その重要性について、整然と言い切れる人は少ないのではないかと思います。

なので、僕なりの意見をまとめます。集約すると、自分の背中を押してくれるのは、経験だからです。

経験があってこそ、言葉が力をもつ

僕のブログはオリジナルです。他人のブログを読んで目から鱗が落ちたり、うなることはあっても、真似はしません。これまでに70本ほど書いてきましたが、全て自分で見たり、使ったり、考えたりした経験を元に作り上げた自負があります。

結局のところ、発する本人に自信がないと、言葉は人に刺さらないのです。そして、自信を持つためには、実体験に基づいて自分の言葉で語るしかありません。

例えばミャンマーで商売をしたいと考える人が、投資家に対して「渡航経験はありませんが、同国の経済成長率は〇〇%で、モバイル通信分野が伸びています。」と主張しても・・・うーん、そうですか、で終わります。

一方で「2週間、現地のSIMカードの販売業者と購入者のパターンを視察したところ、プリペイドのSIMカードと抱き合わせで販売している中古スマホが飛ぶように売れていることがわかりました。秋葉原のジャンク屋で仕入れて現地で販売したいと思います」と言われると・・・はぁ、そうですか、では○○万円預けるので数台仕入れて現地に飛んでみる?という話になるのです。

そんなの現地に行かなくてもブログ読めば分かるよ、という人もいるでしょう。でも、単なる第三者情報では山(出資者)は動かないのです。

情報に多少なりとも興味を持ってもらったとしましょう。すると出資者は色々と聞きたがります。彼等はどこからスマホを仕入れているのか、どんな国籍の人が買っているのか、用途は、売れるのは朝か昼か・・・このようなリアルに目が向いているのかを見られているのです。

ちなみにこのブログは、いつかは海外で働きたい日本の大学生をターゲットにしていますが、内容を最も理解できるのは、SSHPの終了生です。

終了生が特別優れているというわけではありません。しかし彼等は僕の課題に取り組み、プログラムに参加し、スタートアップで厳しい現実を受け止め、3週間每日、合計20時間以上、僕と対話した経験があります。

悔しい、情けない思いをした過去が、今の吸収力に繋がっているわけです。

経験を掛け合わせると、価値ある仕事を作れる

SSHPは、僕がこれまでに培ってきた経験が活かされています。

  • 調査・・・10年近く市場調査のアナリストとして働いてきた経験。
  • プレゼン・・・同上プラス、アメリカの大学で基礎を教わりました。
  • 英語・・・高校卒業時はザルでしたが、20年近く、每日練習して仕事で使えるレベルになりました。
  • 思考・・・外資の調査会社でさんざんダメ出しを受けながら成長させてもらいました。
  • 交渉・・・失敗も多かったですが、やってはならないこと、やるべきことを分水嶺を学びました。
  • 運営・・・クラフト家電のポップアップを運営し、通関からPRまで経験しました。

自慢にはなりませんが、事実です。バラバラに得た経験でも、SSHPではちゃんとつながっています。何か1つでもかけていれば、SSHPは今の形をとっていなかったでしょう。

決定は、経験を元に下されている

会社に入れば、どこか部署に配属されます。チームには相談できる上司や同僚がいますが、安心はしないでください。様々な局面で、自分で決断しなきゃならないことも多いのです。

「責任を取るために上司がいる」というのは上司が言うべきセリフであって、部下が言うものではありません。新入社員だって、インターンだって、多くの場面で判断することが求められます。

インターンだって判断を迫られる:インターンシップブログ

では、何を基準に判断するのか?データ、助言、常識、いろいろ材料があります。でも、絶対なんてないのです。

自分の中で少しでも確信に近づくには、過去の経験を元に判断することになります。仮に間違っていたとしても、自分の経験を基にしたものであれば、自分で検証することができます。他人の意見を採用して間違えたら、おそらくその他人を恨むか、無反省に終わることになります。

それを避けて自分の人生に責任を持つには、経験を積み重ねるしかないのです。

大学生は、経験を選べる時期

大学入学以前だって、いろいろ決断することはあったはずです。友達と遊ぶ、運動部に入る、異性に好きだと告白する、志望校を決める、浪人する・・・これら全て決断です。しかし高校卒業までは、家族や学校など、周囲の影響力が強く、望まない道を選んでしまうことも多かったと思います。

このような制限が大きく緩和されるのが大学です。自分で科目を選択して、サークルを決めて、バイトして、ゼミに所属し、海外旅行して、インターンシップして、就職先を決める。これまで誰かが決めてくれていたことを、自分で判断することができる・・・というか、せざるを得ない状況です。

まれに「すごいな」と思わせてくれる大学生がいます。分野は様々ですが、自らすすんで様々な経験をして、それらを自然に検証しながら進むという姿勢が共通しています。

「まぁ、気になるならやってみようよ、いますぐ。」これが口癖です。