「世界で戦える準備をします」SSHP4体験記②:インターンシップブログ

SSHP第5期のスケジュールを公開しました。

第4期参加者の声、第2弾です!

過去の体験記一覧は、こちらから。

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慶應義塾大学経済学部4年の米津了輔と申します。夏休み期間2ヶ月を利用して香港、シンガポール、インド、イスラエル、その他東南アジア3ヵ国を巡り起業家に会う旅に出ており、先日帰国しました。

なぜ参加したのか

就活中にSlush Asiaに参加して、ムービングライトに照らされながら英語でピッチをするアントレプレナーを見て最高にクールだなと思うも、とはいえこれまで登山しかやってきていないし、英語もビジネスも初心者の自分が海外スタートアップに入り込めないかなと考えていた時に、SSHPを発見し即コンタクトを取りました。

どんなで会社、 何をした?

Julesという教育系スタートアップでインターンをしました。Julesは2015年設立され、Computational Thinkingという新しいコンセプトの教育方法をpre-school(幼稚園など)に導入し、デジタルネイティブ世代の課題解決能力向上を目指したタートアップです。現在シンガポールをテストマーケティング市場と位置付け、日本と中国進出を予定しており、僕は日本のマーケットリサーチを担当しました。

苦労したこと

  • 英語

こちらの能力不足でアジアトップレベルの人材とのコミュニケーションが滞る事へのもどかしさを感じました。JulesはBlk71という政府肝入りのインキュベーション施設にオフィスを構えています。中にいるのはシンガポールトップレベルのスタートアップです。目と鼻の先に高い技術を持ったエンジニア、デザイナー、投資家がいるにも関わらず、自分の英語力によって彼らから引き出せる情報が少ないことが凄く悔しかったです。

  • 体力

体力的にもきつかったです。フルタイムの勤務に忙殺される中で、自分のリズムを保つのが難しかった一方で、職場のメンバーはオフィスで寝泊まりしており睡眠時間を削ってコミットしていました。事業にかける熱量は勿論の事、体力があることがスタートアップで求められていると感じました。

  • CEOの視点でモノを考える事の難しさ

CEOの視点に立ち、業務で求められているアウトプットをきちんと理解することの難しさを感じました。日常業務では今CEOが何の意思決定をしたく、どのレベルの情報が求められているのか考え、段取りを決定しなくてはなりませんが、多くは答えの無い問題です。答えの無い問題に対し、目的とゴールを設定しスピーディーに仕事の段取りを決め、実行することが凄く難しく、ポイントのずれたアウトプットを出すこともしばしばありました。

  • チームワーク

学年も大学もバックグラウンドも異なるメンバーと協同して取り組むことの難しさを感じました。自分でこれまでなんでも一人でやってきたタイプだったので、初めは自分の発信する言葉が伝わらないことや、メンバーが理解出来ないことが多々あり、かなり苦労しました。ヤスさん(SSHPコーディネーター)とのレビューを毎夜繰り返し、翌日の業務に活かしまた反省することで、次第に相手をリスペクトし相手の長所を引き出すことで、一人では出来ない成果が達成できる可能性を感じました。

学んだこと

スタートアップの精神を学んだ。

今回、スタートアップのCEOがどんなものなのか、注目して観察しておりました。JulesのCEOはアメリカの投資銀行でキャリアの多くを積み、50歳にして次世代への貢献、ひいては資源の少ないシンガポールで教育を変革することが国家の発展に寄与する、という高い志を持ってスタートアップしています。そんな彼はとても謙虚でユーモアたっぷりの人でした。部下の誕生日が来れば誰よりも大きな声でバースデーソングを歌い、いつもオフィスに来ては全員に声をかけ爆笑を引き起こし、場を活気付かせる。一方で日本人インターンのたどたどしい英語にも耳を傾け、前向きなアドバイスをくれる。彼の行動原理は何なのだろうか。

スタートアップは信用ゼロからスタートし、大風呂敷を広げて色々な人を巻き込んでいく。決して一人の力では到達できない夢があるからこそ、人に対して愛を持って接し、手伝ってくれることに感謝を示すことが出来る。そして、その巻き込んだ責任に対して圧倒的なハードワークをする。スタートアップの根源にあるのは人に対しての愛であり、それこそが人を巻き込んで仕事をする人間力なのだなと、ヤスさんとの対話を通して気づきました。とかく自分はこれまでワンマンプレーで成果を出し、自分の物差しで付き合う人を選んでいたタイプです。自分が優秀であることがかっこいい、という価値観がスタートアップでは通用しないことが分かりました。また、自分の人間性について深く考える機会はそう訪れず、目指すべき人が身近にいて、他人からフィードバックを貰える機会はもっと無いと思います。SSHPのメインコンテンツは自分にとって足りない人間性を気づかせてもらえるレビューにあると分かりました。

今後について

世界で戦える準備をします。

・英語をブラッシュアップしインターネット、人を介した情報収集が出来るようになることと、海外に行くチャンスを掴む為にテストスコア獲得に向けた勉強。

・自分の専門分野であるデジタルマーケティングに関してコツコツと学び、卒業論文としてまとめる。

・「自分がこの人に対して出来ることは何なのだろう?」という精神を持って、先輩に頼まれた人の紹介やプロジェクトの手伝い、後輩の就活相談や飲み会の誘い等を瞬断で引き受けます。その為の準備、余裕を持てるよう日常の時間管理を徹底する。

・入社後、会社で一番スタートアップに詳しく、ハードワークするキャラを目指してロケットダッシュを切ります。その為にスタートアップとの接点をもつチャンスを国内国外問わず掴みに行く

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コーディネーター後記

了輔君は、今回唯一の4年生でした。最終学年でSSHPに参加する方は、何かしら強い想いを持ってシンガポールに乗り込みます。彼は優秀であるが故に人の力に頼ることが苦手でしたが、強烈な魅力を持つCEOが従業員を大事に思って接する姿に惹かれ、即座に人の意見を聞き、取り入れる協調の姿勢を作るべく努力しました。

慣れないことを始めると、不格好に見えます。口ごもりながら、顔を赤くしながら、それでも自分を改めようとする姿勢に、僕の感情は揺さぶられっぱなしでした

了輔君にはとても厳しく接しました。キツい言葉を投げかけましたが、彼はそれを受け入れる準備ができていました。折れず必死に喰らいついてきた人です。咀嚼して、身になるまではあと1年くらいかかるかもしれませんが・・・。

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米津さん(左)とJules CEO(向かって右から2番目)

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学生向け海外研修プログラムSingapore Startup Hack Program (SSHP)
20172月13~3月3日に開催される第5期のメンバーを募集しています。
春休み、海外で成長したい学生さんの応募をお待ちしています。
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