世界を舞台に働く日本人の「本質をとらえた話法」:インターンシップブログ

SSHP第6期も佳境にはいりました。連日遅くまでこなす仕事とレビューで、皆さん少しお疲れモードです。

そんなか、新卒で富士ゼロックスに入社し、1年目からシンガポールオフィスで働く寺嶋さんにお時間をいただきました。

寺嶋さんには1年半前、第4期のメンバーにもお会いしていただいています。

世界を舞台に働く日本人に聞け! – その2:インターンシップブログ

今回も、学生たちの質問に正面から答えて頂きました。

注:発言内容は、面会時点における個人の見解です。

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失うものは無い

研修生:寺嶋さんは学生時代たくさんのインターンシップをされたと聞いています。よいインターンシップ先を探すコツはありますか?

寺嶋:良いインターン先・・・大学から近くて、IT業界という条件だけで探してたから、良いとか悪いとか考えなかったです。六本木ヒルズに入ってる会社の代表番号に片っ端から電話かけまくって、ほとんど相手にされないんだけど、たまたま担当に繋いでくれた会社があって、そこに入れてもらった、みたいな感じでした。

研修生:(一同あっけにとられる)・・・すごい行動力ですね。

寺嶋:会社の人は忙しいだろうし、他のやりかたを知らなかっただけです。それに、ダメでも失うものはなかったから。

サービスの種

学生:製品を作るときは、まずやりたいこと、それを形にしようとするものですか?それとも、需要が見込めるところに何かをフィットさせるんですか?

寺嶋:どっちもあると思うけど・・・俺はその辺ドライなのかもしれないけど、後者です。大企業だからというわけじゃないけど、最終的な収益が見込めない事業は認められないし、売れないものは、会社としては価値がないです。

やりたいことがある環境に

研修生:行ってみたい国はありますか?

寺嶋:イスラエルかな。テック企業が沢山あるから。スタートアップも多いし。技術を使っていろいろやってみたいです。

研修生:いつか起業したいですか?

寺嶋:いや・・・自分が思いつくようなことは、だいたい他の誰かも考えていると思うし。俺が、面白いと思うことができるところがあれば、そこに行けばいいだけだと思います。

大企業も中小企業も、いずれ試される

研修生:経営者と距離が近いのがスタートアップの良さの一つだと思っていますが、寺嶋さんの立場ではどう見えますか?

寺嶋:スタートアップは風通しがいいと・・・そうですね、それはあると思います。一般的なこと言うと、大企業は看板があるので、いろんな人に会いやすいとか、リソースもあるし、そういうアドバンテージはあります。ただ、シンガポールはあまり看板を気にしない国ですね。スタートアップでも人は会ってくれます。

それに、結局先を行くには、試される試練は同じです。スタートアップでも大企業でも、しっかり(モノやサービスを)作って、売らなきゃいけないから。

肌で感じる

研修生:日本と比べて、どんなところに違いを感じますか?

寺嶋:動きが早いと思います。シンガポールでは自転車のライドシェアが大流行してるんだけど、とりあえず導入して、無秩序に放置される問題が起きたから、今度は駐輪の目安になる枠を作ったら、なんとなくそこに停める人が出てきた、みたいな。なかなか日本の場合は行政の認可を取り付けるのが大変だけど、この国の政府は、アイデアに魅力を感じたら直ぐに試す、という雰囲気があります。小さい国だからできる、という理由もありそうだけど。

ネットでそういう情報書かれてるけど、現地に足を運ばないと実感できないこともあります。

やりかたを知る

研修生:海外にすむのって、難易度高いですか?

寺嶋:海外で何がしたいかによりますね。住むだけなら、難しくないけど、何がしたいですか?

研修生:働きたいです、でも英語が・・・。

寺嶋:シンガポールに1週間いて、生活に困ってる?

研修生:いや、そんなには。

寺嶋:なら全然大丈夫。シンガポールに限って言えば、生活するのはとても楽だし、仕事もあります。まず日本で2~3年働いて、駐在のチャンスがあればそれもいいし、なければリクルーティングの会社が沢山あるから、自分の経験に応じた仕事を探すことはできます。シンガポールで働いていて、全然英語を使わない人だっていると思いますよ。やってくうちにやり方さえわかれば、案外簡単に感じると思います。余裕でできるから、頑張ってみてください!

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コーディネータ後書

気構えから具体的なテクニックまで、いろいろな話をして頂きましたが、僕の中で残ったのは、相手が本当に知りたいことを汲み取って、ストレートに解答する話し方でした。

抽象度の高い質問に、クリアな切り口で返答して頂ける寺嶋さんは、学生にとって大きな刺激になります。もちろん僕にとってもそうです。

SSHP研修生は、本質を捉えた質疑応答をすることの難しさを実感します。僕が文字通り毎日それを指摘するのですが、寺嶋さんは研修生と年齢が近いので、格好のロールモデルになります。みんな、がんばれ!

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