SSHP研修生が現場で感じた「納品意識の大切さ」:インターンシップブログ

SSHP第6期も変わらずハードです。研修生は文字通り睡眠を削って(よくないのですが)頑張っています。

今期は忙しいさなかの研修生全員に、自由テーマでブログの執筆を依頼しています。

得意そうな人がいれば、そうでない人もいますが、楽しみにしています。

第一弾は、青木智哉さん。耳にタコができるほど繰り返している「納期」と「納品」について書いてくれました。

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「今の最優先事項は納品です。」

SSHPの現地研修中、やすさん(コーディネーター)に口酸っぱく繰り返すセリフです。

正直、最初この言葉を言われた時は、納品の大切さというものを分かっていなかった気がします。

でも、配属先CEOとのやり取り、そして毎晩のレビューを通して、納品というものがいかに重要かということを繰り返し説明してもらう中で、理解することができたと思っています。

今回は、痛感しつつあるこの『納品の大切さ』を、ぼくの経験談とともに書き綴ります。

そもそも納品とは

シンプルに表すと「指示に対する成果物を、期日までに担当者へ提出すること」です。

そんなの当たり前だろ、と思う人が大半だと思います。

僕もそう思っていましたし、特別意識する必要もないものだと思っていました。

でも実際に期日に間に合わないを作ってしまいました。『納品する』ことの本質的な意味を理解していなかったからです。

納品に遅れた原因

僕が与えられたミッションは、業務提携相手となる企業を選定し、実際コンタクトした上で会社側につなげる、というものです。

研修2週目に入り、提携候補を絞り込んだところで、情報を集めながら、実際に先方に送信するメールのドラフト作成の段階に入っていました。

午前中にCEOに送る予定だったはずが、昼過ぎに焦って提出するという結果になってしまいました。

考えられる原因として僕は、

「フレーミングの甘さ」「完成度への固執」の2つを感じました。

1つ目の「フレーミングの甘さ」というのは、言い換えると、具体的な時間の割り振りの欠落です。

本来フレーミングとは、

①目的を明確にする

②何をもって完了とするか、というゴールを設定する

③必要要素を書き出して、

④時間を割り振る。

という一連の流れを、作業で行き詰った時に振り返り確認できるよう、紙に書き出す作業のことをいいます。

生産性を飛躍させる仕事の段取り「フレーミング」:インターンシップブログ

僕の場合は、④時間を割り振る。の部分の設定を怠ってしまいました。

フレーミングをある程度完成させただけで、時間配分をせず、そのせいでだらだらと一つ一つの作業が長引いてしまいました。

2つ目の「完成度への固執」というのは、主張の根拠となる情報収集に時間をかけすぎてしまったことを指します。

これは、フレーミングでの時間設定を怠ったこととも関連しているのですが、

「なぜ、この部分をメールの中で強調したの?」

「このデータはどこから抽出したの?」

といった、CEOからの質問を想定し、それらに対応できるようにと考えるあまり、完成度にこだわりすぎていました。

この質へのこだわりのことについては、次の章で触れていくことにします。

なぜ納品が大事なのか

だらだらと、状況説明をしてしまいましたが、ここからがこのブログの本題です。

(この話を簡潔にまとめられないところも、フレーミングの不十分さを表しているのかもしれませんが、今回は目をつむってください(笑))

なぜ納品することがそれほど大事なのか」という問いに対して、今回僕が学んだことは、ズバリ「納期に間に合わないことで、指示する側の混乱をまねくから」です。

納期内に課題を提出できないことで、指示者が想定していた納期後のスケジューリングまで大幅に狂わせてしまうことになります。

受入企業のCEOは「出来るだけ早くメール文のドラフト作成・先方への送信をすることで、交渉がうまく進んら、実際のミーティングの場に同席させたい」という想いたあったようです。

納期に遅れて提出した後で聞かされ「もっと早くに提出すればよかった」と後悔をしました。

納品が遅れた原因として挙げた「完成度への固執」に関連しますが、100%のものでなくても、とりあえず現状の完成度でも提出すれば、それに対するフィードバックで、足りない点や補うポイントの指摘を受けることが出来ます

言い換えれば、完成度を求めすぎあまり納品できないと、誰も何も得られない、ということを学びました。

日本での事前研修で説明された「30%の実行>100%の考え」と同義です。

また、先日お時間を頂いた寺嶋さんからお聞きした

「シンガポールの企業(特にスタートアップ)では、仕事の質よりもはやさ(スピード)にpriorityが置かれる。」

というお話を、働いている環境で実感する機会でもありました。

世界を舞台に働く日本人の「本質をとらえた話法」:インターンシップブログ

身をもって知ることのできた『納品の大切さ』。

置かれる環境は変わっても、必じ求められることになるので、今回の経験を糧に、

まずは納品のスピードを、そして納品物の質も伴っていけるように、成長あるのみ。

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コーディネーター後書

納期と品質、どちらを重視すべきか、と質問をされたら、僕自身の解答は「どちらとも」です。期限を破ることも、できの悪さも、仕事をする上では契約違反です。

ですが、SSHPの文脈ではどちらを優先すべきか、聞かれたら、断然「納期」です。

SSHPの受入企業は、研修生の成長に繋がるために腐心しています。しかし、形あるものを示されない(納品されない)限り、どんなアドバイスや指示を出せばよいか、困ってしまいます。

これは、リモート環境で働きがちなスタートアップでは尚更そうです。

「納期は大事」「期限は守るべき」と言われると、ほぼ全てのひとが同意してくれます。しかし、実際は多くの人が納期をミスします。社会人であっても。

小さな約束を守る意味を、少しずつ理解し始めた、研修生です。

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