違和感や驚きを、自分のものにする:インターンシップブログ


??????2017-10-06

先日、少しでも興味を持ったものにはとりあえず手を付けてみるべきだと書きました。

SSHP修了生から頂いたお題に応えるブログエントリー。本日は、時間の使い方について。留学、ゼミ、サークル、インターン、いま全てやっているのですが、どれも中途半端になりそうなのが不安です。中途半端になるよりは、思い切って数を減らしてもいいと考えましたが...

これは自分から興味をもった、事柄に関する考察でしたが、今回は、外から受ける刺激(他人によるインプット)について書きます。

他人がもたらす情報に適切に対することで、視野が広がり、コミュニケーターとしての器も一気に広がることになります。

砂糖入りの緑茶

特に海外に出ると、自分の常識は決して普遍的なものではなく、むしろかなり個人的なものであることに気付かされます。

アメリカに留学して初めての現地の友人エリックに、飲料メーカーAriZona BeveragesのAriZona Green Teaというボトル飲料を勧められたところ、思いがけない砂糖の甘さに「緑茶に砂糖なんてありえない」と全否定してしまったことを覚えています。

この僕の発言は、主義主張に基づいたものではなく、自分の常識からかけ離れた慣習に対する反射的な拒絶です。今思えば、エリックには悪いことをしました。彼はAriZona Green Teaを愛していましたから。

知らないことは、まず受け止めてみる

常識外の情報や意見に触れ、それが自分にそぐわないものであれば、つい防御したくなりますが、これは危険です。防御とは往々にして反撃が含まれるからです。相手には攻撃はおろか威嚇のつもりすらなかったのに。

解決法として、すぐさまボールを蹴り返すのでなく、一旦手にとって眺めてください。

しかしなぜ、砂糖入りの緑茶について考える必要があるのでしょうか?考えるだけでマズそうなのに・・・。

そこで見るそれは、君が知ってるあれとは違う

僕の失敗は、AriZona Green Teaを緑茶と較べて考えたことでした。AriZona Green Teaは、たんにAriZona Green Teaという製品なのです。

現代において、オリジナルの本物しか認めないという姿勢は取りにくいです。

カリフォルニアロールが、日本に逆輸入されましたが、まぁ旨いです。ラーメンの起源は中国なのかもしれませんが、日本固有の文化として発展したラーメンを大陸からのお客様が絶賛しているわけです。

「旨味」という日本語は”Umami”としてアメリカに渡り、Umami Burgerというハンバーガーショップの冠を飾りました。成功したUmami Burgerは日本に進出し、青山で行列を作っています。

ここまでくると、起源とか気にしても仕方ないレベルです。要するに、どのようにアレンジするのも、自由です。

注:ただし、Authentic Japanese Green Teaなどと謳っていれば、議論の余地はあります。それでも否定する理由にはなりませんが。

知らない世界への扉

「考えるだけでマズそう」なのは、そう感じた人の都合です。僕のように実際飲んでみて口に合わなかった人もいますが、好む人だっています。製品として存続しているということは、そうでない人が沢山いることの実証です。

AriZona Beveragesは1992年に初の自社製品を販売。飲料メーカーとしてはかなり後発ながら、10数年後にはカリフォルニアの片田舎の大学キャンパスにまで販路を伸ばした企業です。

この会社、アメリカという大きな市場にハマる製品を提供しているのです。

「ありえない」という思い込みだけで拒絶したのは、今考えても実にもったいないと思います。

相手に対する敬意

英語圏、特にアメリカはオープンで、自分の意見をハッキリという文化であると感じている人がいると思います。この考えは間違ってはいませんが、無遠慮に他人の意見をこき下ろしてもよいということにはなりません。頭ごなしの否定は嫌われます。

“Green tea with sugar?  How come you like stuff like this?”  (砂糖入りの緑茶?なんで君はこんなもの好きなんだ?)

僕としては軽いトーンで言ったつもりでした。もちろん間違いです。

“Green tea with sugar?  It’s so new but I don’t like the taste.”(砂糖入りの緑茶?斬新過ぎて僕はこの味好きじゃないな)

穏やかに言いたければ、こんな感じにしておくべきでした。

ちなみに、上の例は相手に対する非難、下の例は自分の好みの主張です。後者については何の問題もありません。

間違えないでいただきたいのですが、自分の好まざることを無理やり好きになる必要はありません。人を否定しないこと、主張するのは自分の好み、というルールを守っていれば、少なくともアメリカでは無礼にはなりません。

注:ただし、”I don’t like the taste.”が受け入れられるかは、相手側の文化によります。

同意ではなく、共振

誤解がないように付け加えておくと、その意見や情報を好きになったり、同意する必要はありません。ただ、コミュニケーションをとる以上は、盛り上がりたいですよね。だったらアンテナをたてて、相手が出してくれたお題を無駄にしないようにしたいものです。

「どうしてAriZonaが好きなの?」「他に好きな味は?」「水以外で砂糖抜きの飲料を摂ることがある?」のように追加で質問してもいいですし、「日本は日本茶に砂糖を入れる習慣は無いけど、紅茶なら入れる人もいる」のように、自分が知る情報を提供するのもいいでしょう。

素晴らしいコミュニケーターは、相手のパスに反応して、相手が気持ち良い球を返してくれるものです。

違和感は、チャンスになる

僕は海外研修を事業にしています。きっかけは、出張先でたまたま出会った学生に聞いた話でした。

当初はお金を払ってインターンシップに参加するのって、どうなんだろう?という考えが湧きましたが、AriZona Green Teaの教訓もあり、そこにマーケットがあり、サービスを求めている人がいる、ということに気づき、今にいたります。

違和感から始まった話ですが、ニーズの理由を確かめ、提供できる価値をそこに加えて力を注ぐことで、一つのビジネスケースになりました。

「いやいや、あり得ないから」と確かめもせずに蹴り返していたなら、今は無かったです。



余談ですが先日「キャベツとレタス」について議論になりました。僕 vs リトアジア人(と韓国人の彼女)という構造でした。僕の認識では日本で見るキャベツや白菜は英語でcabbageなのですが、彼等は逆だと言い張るのです。

決着はつけずに笑って折り合いましたが、本当はどっちなんだろう?

9/28追加:

似たようなタイトルですが、関連エントリーを書きました。

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