「納得の就活を目指して、業界を絞る」SSHP修了生のその後:インターンシップブログ

SSHP第3期の長崎千明(かずあき)さんから就活の朗報をいただいたので、早速お話を伺いました。

就活に王道はないと思いますが、彼の潔い振り切り方は、日本の大学生にとって1つの模範になると思います。

正直カッコいいです。

長崎千明さん SSHP3期生 早稲田大学卒業予定(2018年)

>>> 富士フィルム内定、おめでとう!千明くんの就活については何も聞いてなかったので、SSHPから遡って伺いますね。

長崎:ありがとうございます!よろしくおねがいします!

SSHPで打ちのめされた

>>> SSHPに参加したのは3年になる前の直前だったよね?

長崎:はい。将来は海外と関わる仕事をしたいと思っていましたが、クリアなイメージが持てず、何か行動したいと思っていたところにSSHPに出会いました。

>>> 千明くんにとってSSHPとは?一言で。

長崎:すごくいい経験でしたし、楽しかったですが、個人的にはボロボロでした(笑)。Gametizeというスタートアップでコンテンツを考えるミッションを頂いたのですが、こんなにも出来ない自分がいるとは思いもしませんでした。英語力もそうですし、仕事そのものも遅かったです。それに、自分のチームメイトを含め他のSSHP参加者にも圧倒されました。

地道に努力をかさねた

>>> そんな思いを抱いて帰国したわけですが、その後は?

長崎:自分に足りないと感じたのは、ロジカルシンキングです。海外営業したいならどうしても語学は必要ですし、はっきりと意思表示できるようになりたいとも思っていました。

>>> 千明くんのしゃべりかた、すごく伝わるようになったね。SSHPでも喋る間について助言したことがありましたね・・・。

長崎:ありがとうございます。よく覚えています。最初は違和感ありましたけど、伝わらないと喋る意味がないですから。話し始める前に少し間を取って、結論ありきで話すように心がけています。まだまだですが。英語については、コツコツTOEICの勉強を進めています。

シンプルに業界を選ぶ

>>> さて、就活が始まるわけですが、どう業界を選んだのか教えてください。みんな聞きたいと思います。

長崎:就活についてはノウハウ本やウェブサイトも沢山あるんですが、それらに沿ってやっていると、途中でわけがわからなくなって挫折するです。なので、シンプルに考えることにしました。とりあえず思っていることを紙に書き出して、大事なものだけ残して、という作業を繰り返す。それだけです。

>>> 紙に書く!SSHP的です。

長崎:これがうまく行きました。最終的に残ったのが「海外で戦える」「モノを売る」「B to Bである」という3つでした。製品を限定する必要はないので、富士フィルム、ブリジストン、クラレなど、いろんな分野に展開できるグローバル企業を目指すことにしました。

>>> 他の業界に目移りしたりしなかった?

長崎:僕は器用なタイプではないので、あれこれみちゃうと自滅すると思いました。納得する就活にするために、時間をかけて業界を絞ったのが結果的に良かったです。

状況に応じて動く

>>> 1月に富士フィルムでのインターンシップがありました。グループワークではどう立ち回った?

長崎:会社の説明後に、チームごとに企画を考えてプレゼンする、という流れでした。チームは6人一組だったのですが、僕のポジションは「調整役」だったと思います。

>>> お、デジャブだな。DMMに入社した直人くんも、そういう役割で価値を発揮したとか。

強みがないから、考えて行動した – SSHP卒業生の就活談:インターンシップブログ

長崎:頭がいい人は沢山いるんですが、そういう人たちが集まっても必ずしも話が進むとは限らないんです。我を通す人ばかりだと、どうしても煮詰まりがちです。なので、考えをまとめること、ペースを変えることで貢献しました。社員の方にも評価して頂けたと思います。

>>> 具体的に意識してやったことはありますか?

長崎:皆より早く出社していました。そうすることで、やってきた個人と話すことができるんです。個人なら、チームが集まっている時に話しにくいことも引き出せると感じました。

>>> 個人間での意思疎通、とても大事なことですよね。

直感に従って動いた結果が、裏付けになった

>>> さてさて、早い段階で富士フィルムを第1志望に決めたとのことですが、それはなぜ?

長崎:偉そうですが、僕は人で選びました。インターンシップを通じて社員さんにお会いして、一緒に働きたいと思ったからです。その後もOBの方々に時間を頂いて、説明会にも参加しました。具体的にはOBには5人。説明会は全部で10回あったんですが、7回参加しました。

>>> それはなかなかスゴいな。ぶっちゃけ狙ってた?その数字が後から効いてくると。

長崎:いえ、そこは全然です。興味があって、いいなと思ったから自然にOBにコンタクトして、説明会に参加しました。出て来る社員さんはいつも違うので。

ただおっしゃる通りで、説得力に繋がったと思います。面接でも具体的な数字を言うと、感心して頂けましたから。

>>> そこが千明くんの良いところなんだろうな。計算じゃなく気持先行で動いて、最終的にそれが心を打つ、と。

長崎:どうでしょう(笑)。ただわかりやすく考えていたので、富士フィルムから内定を頂いた時点で、選考中の他社は全てお断りしました。

>>> スパッと、気持ちいいですねぇ。

将来について

>>> 3年後の展望をおしえてください。まだ漠然としてるだろうけど、というか、働き始めるまでわからないだろうけど・・・現時点のやつ、3つ挙ください。

長崎:3年後には、1人で責任を持って動けるようになりたいですね。先輩につきっきりではなくて。それから、与えられた課題をこなすのはもちろんですが、自分で問題点を見つけて、自分で解決に向って動きたいです。あとは、人に好かれたいです。

>>> アドリブ苦手だったのに、成長したなぁ。これも納得行く就活のために努力した結果だね。ちなみに「人に好かれたい」は、多分問題ないです(笑)。

後輩に向けて

>>> 最後に、就活を控えた後輩にアドバイスをお願いします。

長崎:自分の立ち位置を判断するために、いろんな場に参加してほしいです。仲間内だけでは井の中の蛙というか、自分が出来ると思い込んでしまうと思うんです。

>>> 手前味噌だけど、SSHPはそのきっかけになった?

長崎:すごくなりました。SSHPに参加していなければ、こういう考え方にはならなかったと思います。その人にとって感じたことの無い刺激になるのであれば、語学留学でもアルバイトでも、なんでもアリだと思います。

>>> 僕もそう思います。きっかけはあくまできっかけですから。

長崎:とにかく視野を広げて、何が足りないか気付くためにも、新たな場を求めて欲しいと思います。

>>> ありがとう!またお話を聞かせて下さい!

長崎:ありがとうございました!

インタビュー後記

千明くんは、比較的自信満々に見えるSSHP第3期メンバーの中で、できない自分に苦悩していました。が、上述の「ペースを変える」資質は当時から持っていました。人に対する気遣いができて、場の空気を和らげる力もありました。単なる潤滑油ではなく、前に向けるために方向性を持って潤滑させてくれる彼に、僕も助けられたことを覚えています。

素晴らしいのは、その資質を伸ばしつつ、「伝える」ための努力を続けていることです。

業界を絞ることの良し悪しについて、僕が語ることはできません。絞って上手くいく人もいれば、幅広く手を出してOKな人もいます。ただし、「納得する就活」という意味では、前者のほうが達成しやすいのかもしれません。突き詰めて考えて、人に会えって、成果が出ればいいですし、そうでなくても「これだけやったんだから」と思えるはずです。

こういう性格ならば、ヘコむことはあっても大きくなるんだろうなぁ、と期待しちゃいます。

おめでとう。楽しく仕事ができますよう、祈っています。